2010年12月2日木曜日

2010-12-02:今年は天中殺か?

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 このヒナ、明らかにツチスドリではない。
 「托卵」されたとみていい。
 このツガイ、今年はツイていない。
 天中殺かもしれない。
 先には嵐で巣をこわされ、今度は托卵され見知らぬヒナを育てることになってしまった。

 托卵について調べてみた。
 Wikipediaから。


托卵(たくらん)とは、卵の世話を他の個体に托する動物の習性のことである。
一種の寄生といってもよい。
托卵でよく知られているのは、カッコウなどカッコウ科の鳥類が、オオヨシキリ、ホオジロ、モズ等の巣に托卵する例や、ホトトギスがウグイス等に托卵する例である。
カッコウのヒナは比較的短期間(10-12日程度)で孵化し、巣の持ち主のヒナより早く生まれることが多い。
孵化したカッコウのヒナは巣の持ち主の卵やヒナを巣の外に押し出してしまう。
その時点でカッコウの雛は仮親の唯一の雛となり、仮親の育雛本能に依存して餌をもらい、成長して巣立っていく。

ということは、ツチスドリの卵は巣からクリークに捨てられてしまった可能性が大きい。

 サイトから。


常識ぽてち
http://www.tamagoya.ne.jp/potechi/b/archives/2006/06/975.php

ホトトギスの托卵 2006年6月25日 06:42

托卵とは他の鳥の巣に自分の卵を産み付け、他の鳥に自分の子を育ててもらう自然の仕組み。
どうしてそうなったかは定かではありませんが、ホトトギスを含めカッコウの仲間は托卵することで有名な鳥類です。

ホトトギスはウグイスの巣を見つけると、すかさず卵を一個産み付けます。
もちろんすでにウグイスが卵を産みつけている巣でないといけません。
そしてウグイスの親に気づかれないように、その場でウグイスの卵を一個下に落として数を合わせるのです。

卵の色や大きさもウグイスの卵と同じです。ホトトギスは30cmのある鳥、ウグイスは15cmくらいの小さな鳥なのに卵の大きさが同じというのも托卵のためにそうなってきたのでしょう。

そうして生みつけられたホトトギスの卵はウグイスよりもほんの少し早く孵ります。
生まれたホトトギスの雛は、まだ孵っていないほかの卵を巣から全部落としてしまいます。
こうしてホトトギスの雛は親の愛情を一身に受けるのです。

しかし、ウグイスの親も「どうも変だ?」と感じるのでしょう。
卵が自分のものでないと察するとそれを落としてしまい、最近では托卵に失敗する例もあるようです。
そしてホトトギスは今度は違う種類の鳥に托卵することを覚え、自然界では托卵の追いかけごっこが始まることとなります。

他の鳥に自分の子を託すのは、ずるいと思われるでしょうが、これが結構大変なのです。
まず体の大きさがぜんぜん違うのに、同じ大きさの卵を産まなくてはなりません。
色の形も同じにする必要があります。
繁殖期も同じにしなければなりません。
また、親が離れている一瞬にその巣に産み付ける技が必要です。
そして親に感付かれることが多くなってくると今度は他の種類の鳥に托卵するために、それに似た卵を開発しなければなりません。

ホトトギスの托卵は、多種の鳥にしますが、それぞれ托卵相手の卵の形状や色が違うため、メスの専門職が決まっているのです。
ウグイス専門に托卵するメス。
ミソサザイ専門に托卵するメス。
同じメスが色々な鳥に托卵するのではなく、それぞれに特化しているところがすごいですね。

ココまでするのなら、自分で育てたほうがよっぽど楽なのでは?と思ってしまいます。
ホトトギスの仲間は自分で子供を育てられないという説もありますが、自分で育てる夫婦もいるとか。
自然は色々な進化の過程で色々なパターンを用意している典型といえます。
すべては未来に向けて...。


 では、ビデオに映っているのは何のヒナ?




 じっと20分ほどみていた。
 が、ツチスドリは巣にいかない。
 その瞬間を撮りたくて待っていたのだが。
 2,3日前は巣にいった。
 一度だけ近くに、といっても10mくらい離れていたが、やってきたが、すぐに飛び去った。
 もしかしたら、ツチスドリもどうもこのヒナは違うようだと気づいているのかもしれない。
 がそうすると、このヒナはエサをもらうことはなくなる。
 と、どうなる。
 ヒナはここで飢えるか、それともエサなしでぎりぎり飛べるようになるまで待って、巣立ちするか。

 ところでこのヒナ、カッコウ系だろうか。
 生み親を図鑑から探し出すのは少々難しいが、やってみる価値はありそうだ。
 ちょっと時間がかかりそうだが。

 托卵のシーンに出会ったははじめてのことである





 ツチスドリ 



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